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寝たきりでも電子書籍が読みたい!

iOSバイスについての記事です。

スマホ電子書籍を読んでいて、一々画面に触れなければいけないのが地味に辛いと感じる時があります。

例えば寝てる顔の前にアームを使ってiPhoneを固定している時だと微妙に腕を持ち上げる形になり、つらい。そして画面に触れるとボヨヨヨンと振動する。さらに冬だと手を出すのも寒い。布団の中で手をぬくぬくしたまま電子書籍のページをめくりたい…
将来寝たきりになったときにも大好きな本を読みたくないですか?今回の話はそういった対処にもなりえます。私はおじいちゃんになってもラノベを読みたいので今のうちにその手段を用意しておくことにします。

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↑AFUNTAイノベーション版 フレキシブルアームホルダー スタンドの通用版です。石川博品「ノースサウス」です。通販でこの同人誌を買うと電子書籍を無料でダウンロード出来ます。オススメです。ワンダースワンです。ソフトはデジモンアノードテイマーです。きったねえ枕だなぁおい。

 

ここ数ヶ月いろんなサイトを拝見してBluetoothなどの遠隔操作で電子書籍のページがめくれないか試してました。しかしなかなか詳しく説明してるところがない。
一部の電子書籍アプリではBluetoothキーボードに対応して左右キーでページ送りが出来るものの、現状ほとんどのアプリでは未対応です。
しかし対応してないアプリでもBluetoothバイスを使ってページをめくる方法があります。ありますよ。
脱獄もしません。iPhoneにそもそもある「スイッチコントロール」という機能を使うのです。
設定は大変ですが、一度設定するとたいへん便利ですよ。
ちなみに私のiPhoneは6で、iOSのバージョンは9.3.4です。7に変えたりiOS10にする勇気は今の所ない。勘弁してください。

 

 

0.スイッチコントロールで使えるBluetoothバイスを買おう!
手元にBluetoothキーボードがあれば使えるか試して下さい。具体的には下の「2.スイッチを登録しよう! 」で外部スイッチとして登録出来るかどうか、です。
私の持っていたBluetoothキーボードは使えませんでしたので、梅田のヨドバシカメラの店員さんにスイッチコントロールのことを熱く語って引かせました。

いえ、そうではなく店頭にあったVR用コントローラーが今回の「スイッチコントロール」という機能でも使えるのかどうかと尋ねたのですが、なにせマイナーな機能なので把握している方がいないようで、どうするかなと見ているとなんと実際に箱から出して電池を入れて使えるか確認させて頂けました。神対応です。
そのコントローラーがこちらです。

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エレコムのJC-VRR01
これの「ゲームパッドモード」でスイッチコントロールが使えるのです。
ただしスティックの向こう側にあるトリガー的な二つのスイッチだけは使えませんでした。
スティックは上下左右の四方向でそれぞれ一つのスイッチとして使えます。
iOSゲームパッドモードではiCade互換の信号が出力されます』とのこと。iCadeが何かわかりませんがこれが重要なんでしょうか。iOS9.3.4では使えています。

 


1.スイッチコントロールを使えるようにしよう!
設定>一般>アクセシビリティ>ショートカット
ここではホームボタンをトリプルクリックする事で出てくるメニュー、その項目を設定できます。
「スイッチコントロール」にチェックを入れてください。既にチェックされていたら大丈夫です。


2.スイッチを登録しよう!
まず、BluetoothバイスをiPhoneと繋いで(ペアリングして)下さい。
具体的には
設定>Bluetooth
でONにします。
Bluetoothバイスの電源をONにしてそれらしきデバイスが検知・表示されるのを待ちます。一覧に表示されたらタップして繋ぎましょう。キーボードだと数字を打ち込んでエンターみたいな感じじゃないでしょうか。

 

本題のスイッチの登録です。
設定>一般>アクセシビリティ>スイッチコントロール>スイッチ>新しいスイッチを追加…
ここで「外部」を選択してください。

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そして繋いだBluetoothバイスの、使いたいキーやボタンひとつを押します。エンターでもスペースでも。

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するとスイッチの名前を登録する画面が出てきますので、どのキーやボタンなのかしっかりわかるような名前を付けてください。ここで適当につけると後でなんだったかわからなくなり困ります。私は困りました。

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名前の登録が済むと、今度はスイッチに対してアクションを選択しろとのことです。
このアクション、今回「レシピ」を使う上では関係ないです。無難に「ハイライトを停止」で良いでしょう。

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↑試行錯誤をした跡が窺えます。ホームボタン機能などはレシピ使用中には使えなかったので、意味がありませんでした。

 


3.レシピを作ろう!
設定>一般>アクセシビリティ>スイッチコントロール>レシピ
ここにデフォルトで「ページ移動」というレシピが存在しています。それを使いましょう。タップしてください。
すると一番下に「タイムアウト」という項目がありますがそれはオフにしておいてください。
では、「スイッチを割り当てる…」をタップ。すると先ほど登録したスイッチが並んでいます。そのうちひとつをタップ。

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するとこんな画面。
画面の中央はそのまま画面の中央をタップする動作です。
「左/右から右/左にスワイプ」でもページめくりは可能なのですが、これだとページめくりがぬるっと動く気持ち悪いものになるので、今回は「カスタムジェスチャ」を使いましょう。

カスタムジェスチャの登録
あなたの使いたい電子書籍のアプリは、どのようにしてページをめくりますか?
私の使っているものだと大体画面の右/左側をタップするとページがめくれます。
同じように画面にタップしましょう。そして保存。

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はい、これでレシピはOKです。

ちなみに「ラノベル」という、「小説家になろう」に特化したビュワーアプリだと、画面のどこをタップしても一様にページが進んでしまいます。
戻りたいときには右から左にスワイプする必要があるので、それもカスタムジェスチャに登録しています。

そしたら、スイッチを割り当てた「ページ移動」というレシピを使う設定にしましょう。
設定>一般>アクセシビリティ>スイッチコントロール>レシピ
まで戻り、下の「レシピを起動」をタップし「ページ移動」にチェックを入れてください。

これで準備はできました。

 


4.実際に使ってみよう!
Bluetoothバイスをちゃんと繋いだ(ペアリングした)状態で、
ホームボタンをトリプルクリックしてください。
トリプルクリックが難しいのであれば、アシスティブタッチに登録するのも手ですがスイッチコントロールを使うとアシスティブタッチが消えますので、やっぱりトリプルクリックが使えた方がいいです。仇のようにカカカッとホームボタンをトリプルクリックしてください。
そして「スイッチコントロール」をタップ。すると画面中央に「スイッチは"ページ移動"レシピを使用するように設定されています。」との表示が。

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この状態で電子書籍のアプリを開き、登録したBluetoothバイスのキーを押してみてください。
いかがでしょうか、使えましたか?
カスタムジェスチャの精度が悪かったり、ジェスチャや割り当てを変更した時は一度Bluetoothバイスの電源を切って、iOSバイス本体のBluetoothもオフにしてやり直してみて下さい。
それでもダメな場合、カスタムジェスチャに登録した動作の問題なので、カスタムジェスチャをやり直して試行錯誤してみて下さい。

 


5.使い終わる時は
ホームボタントリプルクリックでメニューを出します。
「スイッチコントロール」をもう一度タップで切れます。
それか私は「アシスティブタッチ」を常用しているので、そっちをタップしても「スイッチコントロール」はオフになります。
そして、コントロールセンターを開いてBluetoothもオフにしましょう。そのままだと文字が打ち込めなくなり(キーボードが繋がれている扱いなのでそちらを優先しているようです)不便です。

電子書籍、めくれました?
これでかなり楽になりますよね。
寝た状態でiPhoneを固定するアームと併用すると抜群に快適です。


6.注意
長い間放っておいたりすると青いカーソルが画面を移動し始めていて焦ります。何がどうしたらこうなるのかよくわかりませんが、そうなった場合もホームボタントリプルクリックで一度「スイッチコントロール」を切って下さい。
これを先延ばしにする設定もあるんでしょうか?スイッチコントロールの各種項目を弄ってみて下さい。

長いことお疲れ様でした。これで終わりです。以下特に読む必要無いです。


スイッチコントロールとは?
平たく言うと画面に触れずにiPhoneを操作する機能です。料理中手が汚れている時や、障害があり画面に触れることも困難な人でもiOSバイスが使えるように、という機能です。
例えば内カメラで顔を認識し顔を左右に動かす、というのもスイッチになりえます。新しいスイッチを追加するとき、「カメラ」を選んでみて下さい。かなりコツは要りますが上手くいけば顔を動かすだけでページがめくれます。
放っておいたら画面に青いカーソルが現れることがあると言いましたが、あれが実は究極の機能なのです。たった一つのボタンだけでiOSバイスを操作することができます。
カーソルが自動的に画面内を移動し、使いたい項目に来たときにボタンを入力する。それの繰り返しによって操作するのです。
実はここら辺の、「障害を持っている方にもiOSバイスが使えるように」と紹介する記事は検索すると結構充実しています。値段ははりますが、障害を持っている方用の大きなボタンやデバイスが売られていたりします。そういうところも日々進歩してるんですね。

 

他にも寝たきりでもっと簡単に高度な操作をする方法があります。HDMI接続で外部モニターに出力するというものです。
そのモニターをアームで固定し、手元でiOSバイスを操作します。
そうすると難しいことを考えなくても操作できますし(寝たきりスタイルだと手元が見えませんが感覚でなんとかしましょう)操作の幅も制限されないので良いと思います。
ただ純正のライトニングーHDMIアダプターが5千円もしますし(大きなテレビ画面でゲームやYouTubeが見れるようになるので買って損は無いですが)、当然そのモニター自体も高くつきます。そして解像度が合わなければどうなるのかちょっと私にはよくわかりません。

 

こんな感じで、参考になれば良いなあと書きました。

正直自分がおじいちゃんになり、寝たきりになるころにはもっと便利な操作方法が確立されているんだろうなと思います。

でも今でも便利なんですよ。あと何ができるか試行錯誤するのは楽しい。そういう感覚を失わないことって大事ですよね多分。アニメ映画「老人Z」に出てくるコンピューターめっちゃ得意な元気なおじいちゃんみたいになりたい。

アリュージョニストっぽい吹奏楽曲

アリュージョニストっぽい吹奏楽曲紹介記事です。

(これは小説家になろうで連載中の『幻想再帰のアリュージョニスト』、同作者によるライトノベル『アリス・イン・カレイドスピア』そしてそれらの作品に使われるシェアードワールドゆらぎの神話』に関する記事です。「ゆらぎの神話・アリュージョニスト・アリスピAdvent Calender 2016」という企画に投稿するものです)

日ごろツイッターでアリュージョニストのキャラのイメソンっぽい曲を紹介しているのを見ていてすごいな、と思うと同時にいいなと思っていました。

自分もアリュージョニストっぽい曲の紹介がしたい!

ということでやります。

家にトランペットがあるからという理由で中学で吹奏楽をはじめ、社会人となった今でも一般の楽団に所属しトランペットを吹いています。下手です。

吹奏楽曲のマニアと言ってしまったらこの世にはもっと高度なマニアの方もいらっしゃるので気が引けるのですが、10年以上ほぼ吹奏楽曲と管弦楽曲ばかり聞いてきたので、その中から3つの面でアリュージョニストっぽい!とこじつけることができそうな吹奏楽曲を選んで紹介し解説します。

 

1.オカルトパンクとサイバーパンクの融合

The Machine Awakes 作曲:Steven Bryant

http://www.stevenbryant.com/music/catalog/the-machine-awakes-band-electronics

https://www.youtube.com/watch?v=0E2ErTBnrAk

安直なのですが、生楽器の演奏をオカルトパンク、電子音楽サイバーパンクと位置付け、その融合を狙った作品を紹介します。

作曲者のスティーブン・ブライアントはたびたび吹奏楽電子音楽の融合を狙った作品を書きます。この曲より『Ecstatic Waters』の方が作曲年も古く有名なのですが、今回はこちらを選びました。

曲調的にどことなく呪術っぽい始まり方をするこの曲。聞いてもらえればわかる通り1分半あたりまでは普通に吹奏楽です。その後バンド全体のクレッシェンドを境に電子音楽が侵入してきます。

クラシック音楽っぽい吹奏楽のサウンドと、近未来的な電子音楽が調和していきます。ひたすら暗く力強い上向形のロングトーン・トゥッティ……お気づきになられるかもしれないですがこの曲、かなりグレード(難易度)が低い曲です。中学生でも楽に演奏できます。

さらに、電子音楽を扱うということで、なかなかややこしい設備が必要と思いきや、この曲に関してはなんと専用のスマートフォンのアプリをダウンロードすれば音源と再生環境が整うという親切な用意がされています。後は会場のスピーカーなりにつないで音量を調整すれば演奏可能です。

つまり、この曲は可能な限り吹奏楽電子音楽の融合を体験するハードルを下げてどんな楽団でも、吹奏楽部でもチャレンジできるようにした作品なのです。なんとなくサイバーカラテっぽいですね。

 

2.音楽での「アリュージョン」

翡翠 Kingfishers Catch Fire 作曲:John Mackey

http://www.ostimusic.com/Kingfishers.php

I.Following Falls and Falls of Rain

https://www.youtube.com/watch?v=I3XVIvngc9g

II.Kingfishers catch fire

https://www.youtube.com/watch?v=SLhmHJ0LM0Y

10年も吹奏楽管弦楽の曲を聴いていると、初めて聴いたの曲でも解説を見なくてもニヤッとできることがあります。はたから見れば音楽を聴いてニヤついている危ない人です。それを実際に体験したのがこの翡翠という曲でした。

でもアリュージョニストを読んでいてもありませんか?「あ!これ『あの話』のことだ!」みたいな。進研ゼミでしょうか。

この曲のタイトル『翡翠』はヒスイではなくカワセミと呼びます。体の色が宝石のヒスイのごとく美しい青色をしています。英語ではKingfisherというのですね。魚とりの達人ですし納得というところ。

この曲はゆっくりで静かな第一楽章と、せわしなく、でもどこか切なく晴れ晴れとした第二楽章で構成されています。

第一楽章は日本語に訳された例を調べると「雨上がりに…」となります。大分わかりやすく意訳していますが、作曲者の解説に沿っているので問題ないでしょう。

第二楽章は翡翠が太陽の光に向かって飛び立っていく様子をイメージしているそうです。小さな体躯のカワセミたちが鳴きながら(鳴き声を模倣したような音も入ってますね)ぱたぱたとせわしなく羽ばたき飛んでいく情景が目に浮かぶようです。個人的には曲調も相まって『巣立ち』『卒業』のようなイメージまで喚起されます。

で、問題の「ニヤッとできる部分」なのですがこの曲のクライマックスにあります。

テンポを落として第二楽章のメインテーマが壮大に奏された後、スピードを取り戻し、やがて来る巣立ちの時を予感してか、トライアングル・グロッケン(鉄琴)・チャイムのキラキラとした音を背景にバンド全体がコードをひとつづつ吹き鳴らします。そして、最後の一音は朝日が昇るようにpからfffに向かってゆっくりとクレッシェンドしていきます……完全に『火の鳥』だこれ!

かっこいいクラシック曲として(そこそこ)有名な、ストラビンスキー作曲のバレエ音楽火の鳥」。ディズニーの「ファンタジア2000」でも使われました。大体演奏されるのは抜粋され編纂された組曲なのですが、そのクライマックスもこれと同じ……いや完全に意識して書いているのがまるわかりです。

第二楽章のタイトル、直訳すると『発火する翡翠』。これはカワセミが太陽の光をその美しい羽に受け、燃えるように輝くことを意味しています。よって日本語タイトルも「焔の如く輝き」と訳された例があります。

つまり、焔の如く輝くカワセミを燃え盛る火の鳥になぞらえて模倣しているのです。そこには確固たる『意味』が存在します。

少なくともクラシック音楽の世界では、これは盗作ではなく『オマージュ』『引用』『模倣』『パロディ』と言われます。明らかに意味を持っての模倣で、個人的にはこれが『アリュージョン』に近いと思います。

アリュージョンにの意味をデジタル大辞林で調べますと、

アリュージョン(allusion)

1 間接的な言及。ほのめかし。

2 引喩(いんゆ)。

と出てきます。つまり『っぽい』ものを提示したうえで、それがどうだと言及するっぽいです(間違っていたらすみません)。厳密にいうと参照元に作用するのが正しいと思うのですが、この『意味を持った模倣』は参照先に意味を与えます。そこが若干違うところ。ただ、『意味を持って模倣する』つまり「これはあの話だな」と分かり、ニヤッとできる。そういうところがアリュージョンっぽいなと思います。アリュージョンって難しいですね。

ちなみにこれを思いつくに至ったのには、映画「シン・ゴジラ」のBGMに明らかにエヴァンゲリオンのBGMを意識したものがあるとツイッターで呟いたときに「それはアリュージョンでは」と某氏にリプライをいただいたのが大きくかかわっています。

 

3.脳内BGM

In the Spring, at the Time When Kings Go off to War

春になって、王達が戦いに出るに及んで

作曲:David R. Holsinger

https://www.youtube.com/watch?v=R2mI676DXFM

小難しいことを長々と書きましたが、最後はもう自分の中の脳内BGMです。

この曲、まずタイトルが既にアリュージョニスト4章の六王編じゃないかという感じです。元ネタは旧約聖書の歴代誌に書かれたダビデ王によるアンモンの地の侵略戦争の記述です。春になって、というのは「冬の雨季が終わり春になって大地が乾き固まることで戦いやすくなる」というところから来ているのだそうです。

曲は叩きつけるような激しい楽想から始まります。すぐにミステリアスな雰囲気になり、一部の奏者が楽器を置き「声」でのスキャット・サウンドクラスターのようなことを始めます。これが「アー」くらいならまだいいのですが「いーえーあーえーおーえー」とか「むぅぅうううみぃぃいいいいいい!!」だとか「わわわわわわわわー!」だとか何やってるんでしょうねという感じ。率直に言うと恥ずかしいです(実際に演奏した)。

それが終わるとなかなかかっこいいファンファーレ。その後リズミカルで、どことなく戦闘っぽいバーバリックな音楽が展開されます。目まぐるしく変わる曲調と変拍子。そのどれもが戦いの音楽です。

戦いの音楽、のはずなのですが……普段このホルジンガーの作品を聞きなれないともしかするとコミカルに聞こえるかもしれません。この人の作風でもあり、発声パートの恥ずかしさでもあり、でもこれ、大真面目でとても熱い音楽なんです。

曲は後半に入りしばらくすると各楽器の限界までのクレッシェンドがあり、その後フッと無音になります。ここからがクライマックスだ……。

キラキラした、しかしどことなく薄暗い打楽器の音の上に緊張を煽るようなチャイムの音。そして「発声」。今までの変な声に加えて「エリャーアエアートゥエアーシャウンアートゥエアー」などと意味のよく分からない呪文のような歌詞のパートも加わり、いよいよ儀式めいてきます。

その後ホルン・ユーフォニアムがやさしくも決然としたテーマを奏で始めます。ゆっくり、ゆっくりと音楽が再生していき盛大なクライマックスが、始まります。それまでに出たメロディがまるでパズルのピースのように、物語の伏線を回収するように次々と登場し、圧倒的な音の濁流、クライマックスに次ぐクライマックス。ホルンの咆哮が突撃を合図し最高速度で現れる前半のファンファーレ!

最初はコミカルでギャグかな?と思っていたものが完全に大真面目な感動に変わります。私は同じものをアリュージョニストを読んでいて感じ、そこに抗いがたい魅力を感じるのです。

まだ見ぬ4章の結末、それが盛大に締めくくられたのなら、読んでいてきっとこういう音楽が頭に流れそうだな、と思います。どうなるんでしょうねほんと。楽しみです。

 

まだまだたくさんたくさん、曲の名前を並べたいのですが今回はここまでにします。

長々とお付き合い頂き有難うございました。

 

補足:ライブエレクトロニクスは生の楽器の音を拾い、それにエフェクトをかけてリアルタイムで演奏に反映させる技術だそうです。より意味として正しいて電子音楽に書き換えました。

ラノベやなろう小説の異世界について



この一昨日のツイートですが、異世界設定のどこまでをお約束と許容して、どこからを劣化コピーなどと拒絶するかの「線引き」が都合良すぎるのではないかなあ、と思って書きました。
我ながら頭イってるツイートだと思います。
生物が繁栄しておらず、岩石の大地でもなく、人間もいない。そういう作品もあるのでしょうが、読んだ事がまだないので、完全に僕の脳内にしか存在しない架空の殴り棒です。
当然画一化論をしてる人の言うオリジナリティのある異世界が舞台の作品を馬鹿にする気は全くありません。念の為。
齟齬がいっぱい発生したと思うのでこれから長文で齟齬を加速させようと思います。

先のツイートで言いたかったことは、
地球と似たような環境と異世界の人類は物語を面白くするために必要だというのなら、それはドラゴンやエルフや魔法も同じことだと言うことです。

そもそもラノベやなろうの異世界ファンタジーの異世界が画一化してるという論そのものには、本当か?という感じですが、それは置いといて、確かにドラゴンやエルフやオークやドワーフやゴブリンが登場するヨーロッパ風の剣と魔法の異世界である作品もあります。その作品のそのような異世界についてはそうである事にしっかり意味があると思っています。

それは剣と魔法の異世界に対する対照実験というものです。剣と魔法の異世界に対して何か他の要素を掛け合わせ巡り合わせ、どうなるかという事。それを効果的に見せるためには、世界設定は寧ろある程度万人が思い浮かべるような異世界であることが必要になってくるだろうと思っています。

勿論そうでない場合もあるでしょう。他とは違う異世界にすることで作品のテーマに効果的に作用させるというパターン。テーマに合わせて世界が考えられたりするので、ある程度特殊な異世界が出来る。しかし、テンプレと揶揄されるような似たような異世界でも、そのようにする意味はちゃんとあるということです。対照実験という観点以外にもです。

あのツイートを見て「人間じゃなく全く別の生命体がいたりいなかったりするそんなヘンテコな異世界にして一体どうするんだ」と思ってくれたのなら幸いです。
同じように「ドラゴンやエルフや魔法が登場しない異世界にしてそれがその作品とそのテーマに対して一体どのようなメリットがあるのか」というところまで思い至って頂けたのならもはや何も言うことはありません。

何かテーマやメッセージを伝えるために、書きたいものを書くために異世界の設定を考えるのなら、それが既存のものである必要がある場合も、そうでない必要がある場合もあり、想像力の欠如という批判の仕方は少し違うのではないかなと思う次第です。

ここから蛇足です。

「異世界はもっと多様なはずだ」とか「リアリティがない」については、自分は以下のように勝手に解釈しています。

・この物語の主人公がたまたまそのような異世界に飛ばされただけ。
偶然ということです。裏には数多のいろいろな異世界に飛ばされた人も数え切れないほどいたかもしれない。転生先の生き物が言葉の通じないでっかいナメクジしかいなかったり、そもそも生き物がいなかったり、人体が耐えられない環境で一瞬で蒸発したり、ただの宇宙空間(異世界にも宇宙や惑星があるとして)に放り出されたり……。でもこの物語が焦点を当てて綴るのはそういうドラゴンやエルフや魔法が有るザ・ファンタジーな異世界に転生・転移もしくはそこで産まれた主人公なんだ、といった感じです。

・現実と似たような世界だからこそ転生・転移することが出来た。
よりかけ離れた状態に遷移するときほど大きなエネルギーが必要なのはこの世界では一般的なことだと思います。エセ理系が言うのですから間違いありません。それが仮に世界間の遷移にも適用されるとするなら、そこまでかけ離れた異世界へ転生・転移するにはより大きなエネルギーが必要になり、現実と近い異世界の方が比較的遷移が容易なのだろうなあうんと予想できます。
ドラゴンやエルフや魔法なんて現実にはないしかけ離れているじゃないかという意見についてはもっともだと思います。なので当然この話は異世界転移前提の話で「人間が生きていける環境」だったり、「人間がいる」レベルのことを補強する話でしかありません。「ファンタジー生物や魔法要素抜きにしたヨーロッパ風の世界」というところもでしょうか。

・転生だから。
人間の意識や記憶が新しい生命に宿るとき、その肉体も人間であるほうが自然に感じます。似たような脳の構造と身体とを持つほうがありえそう、という感じです。勿論スライムやオークやクモに転生する作品もありますし、その作品の場合は転生先は生き物ならなんでもアリなんでは?と思ったりもしますが……。
多少大気組成や重力やその他もろもろが違っても、転生だとメイドイン異世界の身体なので不都合はありません。言語も一から習得することが出来ますし、皮肉でもなんでもなく転生という手法は良く出来てるなと思っています。
話が逸れましたが、人間が人間として転生した時点でその異世界は人間が住むことが出来る、もっと言えば人間が生まれる環境である可能性が高い訳です。収斂進化という言葉は便利ですがあまり詳しくは知りません。でもそんな感じじゃないかなとなんとなく納得してます。

僕はヘンテコな異世界は大好きです。
こういう時に思い浮かべるのはミュレファの世界です。三部作の一作目「黄金の羅針盤」だけ映画化された「ライラの冒険シリーズ」…それに登場するそのミュレファの世界は、ミュレファ(ザリフ)というおかしな生き物がおり、「もし実際に異世界なんてものに行けたとしたらこんな感じなんだろうなあ」と読んでてワクワクしました。それが忘れられません。これだってはっきり言って岩石の大地でしょうし生物が繁栄しているのですが。
自分にとってはヘンテコな異世界はそれだけでも面白い。テーマなんて関係なく「知らないものを知る」という事はワクワクさせる大きな要因です。知らないからこそ、沢山の情報を集めようと、さらによく考えて把握しようとして脳が沢山の酸素を必要とする。なので血を早く巡らせようと、鼓動が早くなります。エセ理系が考える仕組みです。これが所謂センスオブワンダーというやつなのでしょうか。違うか。

でもヘンテコじゃない異世界だってめっちゃ面白いと思ってます。
だって異世界で居酒屋やコンビニ開店するんですよ。モンスターになっちゃったり、小さい頃から自分に魔法の英才教育施したりして強くなったり、よくあるファンタジーの生き物を料理して食べたり(ここであなたはダンジョン飯を思い浮かべる)、この掛け算によって一体何が起こるのか、とっても面白そうとは思いませんか?

正直、その作品の異世界がどうあるかとその作品が面白いかつまらないかはあまり関係ないと思います。寧ろ読む方がどういう人生を歩みどのような価値観を持っているかでどこで面白く感じるかもつまらなく感じるかも様々です。
僕は面白いと思う人が一人でもそこにいるのなら、実際にそれには面白いところがあるのだろうと思って作品に接しています。どこが面白いのか探しながら読む。成功も失敗もします。でも、そっちの方がなんか楽しくないでしょうか?
僕は同性愛者ではありませんが男の体の魅力というものはわかるつもりです。ナイスミドルな職場の人の隣にいるとき常にドキドキしてますし。つまりそういうことなのでしょうね。

僕のした例のツイートは、「こんなことツイートして良いんかな……よくない気がする……もっと推敲せねば……あれこんなところに投稿ボタンが……ああっ!手が滑って!」みたいな感じで、自分でもどうかなと思うところはありつつ投稿してしまってます。ギルティですね。この記事もなんだこれと思いながらiPhoneのメモ帳に書き殴ってます。よくないよくないと思いつつも、投稿してしまう。僕の悪い癖です。でもドキドキするんですよね。特に批判的なコメントがついたりすると。僕はMじゃないんですけどね。何書いてるんでしょうね。こんな気持ち悪い長文完全に滑ってるし削除だ削除。あれ、こんなところに投稿ボタンが。